大人気の絵本作家・ヨシタケシンスケさん初の長編作品『メメンとモリ』の魅力について、テレビ東京【新美の巨人たち】で紐解かれていたので紹介します。
デビューして10年で数々のヒット絵本を世に送り出しているヨシタケシンスケさんですが、大人の絵本ブームの火付け役といわれています。
かわいらしい絵と深い学びのある物語が、子どもだけでなく、大人もハマるヨシタケシンスケさんの絵本の人気のひとつですよね。
今回は、『メメンとモリ』の魅力と、独特の美の世界観をもつヨシタケシンスケさんの頭の中をのぞき見していきます。
ヨシタケシンスケ初の長編作品『メメンとモリ』
『メメンとモリ』は、デビュー10周年のヨシタケシンスケさんによる「生きるとは?」をテーマに誕生しました。
「生きる意味」って必要?とモヤモヤしながら生きる人へ贈る物語になっています。
メメント・モリは、ラテン語の言葉
メメント・モリとは、「自分がいつか必ず死ぬことを忘れるな」「人に訪れる死を忘れるな」という意味を持つラテン語の言葉です。
古代ローマでは、将軍が凱旋式のパレードを行った際、後ろに立つ使用人は「将軍は今日絶頂にあるが、明日はそうであるかわからない」という戒めを思い起させるため「メメント・モリ」を言う役目を担当していたそうです。
また、古代では「メメント・モリ」の趣旨は“今を楽しめ”であり、「食べて、飲んで、そして陽気になろう。我々は明日死ぬのだから」というアドバイスであったそうです。
メメンとモリのあらすじ
ヨシタケシンスケさんの『メメンとモリ』は、そこそこ知っているがゆえにすごく冷めている姉・メメンと、何も知らないからこそ情熱的でポジティブな弟・モリが、生死観を語る3つの物語です。
「メメント・モリ」と聞くと「死」のイメージがあるかもしれませんが、「死」についてというより、むしろ「生きるとは?」を書きました。
BOOKウォッチより引用
「生きる意味」や「生きる目的」にモヤモヤする人へ・・・ヨシタケシンスケさんが描く「人は何のために生きてるの?」のお話が詰まっています。
「なんのために生きてるのか」のこたえは、まいにちちがっててもいいわよね(姉メメンの言葉)
メメンとモリの対象年齢は?
対象年齢は、5歳、6歳、7歳以上です。
ふたりの姉弟の掛け合いは、子どもたちも夢中で読んでしまいそうです。
大人にとっては、哲学書のように心に響いている人が増えています。
メメンとモリの魅力とは?
私は「メメントモリ」という言葉の由来も、意味も、詳しくは知りません。
ただ、ある日思いつきでメモ帳に書いた「メメンとモリ」の文字を見て、思ったのです。そんなタイトルの本があったら、ちょっと読んでみたいな、と。
「なんか思ってたのと違う」と感じていただけたら、うれしいです。
ヨシタケシンスケ
KADOKAWAオフィシャルサイトより引用
「生きるとは?」というとても壮大なテーマですが、ヨシタケシンスケさんのかわいらしい絵と、思わずクスッと笑ってしまうオチが、肩の力を抜いてほっこり読める絵本になっています。
「身も蓋もないことをちゃんと、しかも、おもしろおかしく言えるか」にチャレンジしているヨシタケシンスケさんだからこそ、優しさとユーモアがたっっぷり詰まっています。
疲れたときにクスッと笑って癒してくれるところや、「そうだよね~」とスッと受け止められる表現の数々が、大人に人気の魅力のようですね。
思ってたのとちがうから、世界はつらいし、きびしいし、たのしいし、うつくしい。
絵本より、メメンの言葉
ヨシタケシンスケの絵本の数々
ヨシタケシンスケのプロフィール
- 1973年、神奈川県生まれ
- 筑波大学大学院ジェイ術研究科総合造形コース修了
- 絵本のほか、スケッチ集や、児童書の挿絵、装画、イラストエッセイなど作品は多岐にわたる
- MOE絵本屋さん大賞、産経児童出版文化賞美術賞、ボローニャ・ラガッツィ賞特別賞、ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞など、多数受賞される
- 2023年に絵本作家デビュー10周年を迎えた
- 2023年8月、「ぽたぽた焼」(亀田製菓)の新パッケージのイラストを担当
こんな身近にヨシタケシンスケさんのイラスト発見!
ヨシタケシンスケの作品一覧
絵本だけでも現在26冊あります!
デビュー作「りんごかもしれない」は36万部を超える大ヒット作となっています。
「このてのばして」や「もうぬげない」などは、読み聞かせにも人気ですよね。
また、絵本以外にも執筆されていて、お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹さんとのコラボ作「その本は」は、とても話題になりましたね!
ほかにもイラストを担当した本などがあり、知らず知らずに本屋さんでヨシタケシンスケさんの絵を目にしていることはたくさんありそうですね。
ヨシタケシンスケ×千秋の対談【新美の巨人たち】
9月2日の新美の巨人たちは、大人もハマる絵本・ヨシタケシンスケの『メメンとモリ』。
小さなふたりが探すのは、人は何のためにいきているの?
デビューして10年、数々の絵本をヒットさせた作者の独特な美の世界。
「だって、そもそもいきものは べつに 楽しむために生きてるわけじゃないからね。」
「え?!そうなの?」
【予告】新美の巨人たちより引用
ヨシタケシンスケさんの絵本が好きな千秋さんとの対談も楽しみですね♪
展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」の様子
ヨシタケシンスケさんの大規模展覧会が開催中です!
ヨシタケシンスケさんの発想の源である小さなスケッチや絵本原画、展覧会のために考案した立体物や愛蔵のコレクションなど約400点以上を展示しています。
まさに、「ヨシタケシンスケの頭のなか」がのぞけちゃう展覧会です。
ヨシタケシンスケさんの頭のなかに広がる果てしない妄想やアイデア、クスッと笑える人のしぐさや、世界の真理をつくようなものの見方を細いペン先で書き続け、多くの人たちを魅了しています。
絵本作家ヨシタケシンスケ『メメンとモリ』の魅力とは?【新美の巨人たち】おさらい
- メメンとモリは、「生きるとは?」がテーマの絵本
- メメンとモリは、「生きる意味」って必要?とモヤモヤしながら生きる人へ贈る物語
- メメンとモリには、3話収録
『メメンとモリと ちいさいおさら』
『メメンとモリと きたないゆきだるま』
『メメンとモリと つまんないえいが』 - メメンとモリの対象年齢は、5歳・6歳・7歳以上
- メメンとモリは、大人にとっては哲学書
- メメンとモリの魅力は、たっぷりのやさしさと、たっぷりのユーモア
- ヨシタケシンスケの絵本は、現在26冊
- ヨシタケシンスケのその他書籍は、現在20冊
- ほかにもイラストを担当した本は数多くある
- 2023年8月より「ぽたぽた焼」パッケージのイラストを担当
- 展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」を開催中!
ヨシタケシンスケさんの絵本『メメンとモリ』の魅力についてまとめました。
ヨシタケシンスケさんの今後の活躍も楽しみですね。
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